私らしいシンプルライフ

インテリアが好き。ミニマリストは無理だけどシンプルに暮らしたい。

親友が難病に

20歳で就職した時に同期だった彼女とは、それ以来の長い長い付き合いだ。余りに深い付き合いだったから、すべてを知り過ぎて、大ゲンカもしたりした。
それでも、離れることも無く、お互い結婚出産した後、何年かは偶然同じ町に住んだりして、ずっと付き合いを続けてきた。

その彼女が7〜8年前に、小脳が萎縮する病気になった。まだ下の子は小学生だった。病気を打ち明けてくれた時、私に心配かけまいとしたのか、笑いながら「これからどうなるかよくわからないわ」なんて言って、私も黙ってうなずくだけだった。
家に帰ってすぐ、その病気についてネットで調べた。運動機能が徐々に落ち、最後は動くことが出来なくなるとあり、一人で泣いた。

それからは、彼女は会う度にできないことが増えていって、ついに2.3年前から、全くの寝たきり状態になった。

今は、私が会いに行くと、会ったその一瞬だけ、顔をくしゃくしゃにして、嬉しいのか悲しいのかさえ分からない顔をする。
後はただジッと天井の方を見ている。あんなにおしゃべりだったのに、今は何もしゃべれない。あんなに食いしん坊だったのに、今は何も食べられない。あんなにオシャレで美人だったのに…。

話ができるうちに、もっともっと話をしておけばよかった。いずれこうなるとお互いわかっていたのに、先を見ないようにしていた。

今この時も、彼女はただ天井を見上げているのかと思うと、なんともいえない気持ちになる。

彼女は彼女の身に降りかかる人生を生き、私は私の人生を生きる。
替わることはできない、みんな自分だけの人生。
こんな当たり前のことを、いつも考えさせてくれる。

私は彼女に頑張れとは言わない。
ただ、黙って天井を見ている彼女を横で黙って見ているだけ。
それでも、また会いに行く。
あの一瞬のくしゃくしゃの顔をみるために。





今日もいい1日でありますように。